そういえば・・・
以前アパレル業界のお仕事の話をツイートしたときに、
これ、ソフトウェアテストだったらどうなるのか表現してみてって宿題もらっていたのでした^^;
ということでその宿題をこなす前提のお話をここに書いておこうと思いました。以前ツイートしたものを載せます。
アパレルの世界では、流行色やテキスタイルやラインなどを踏まえて「だいたいこんなイメージ」っていうデザイン画を描き、そこから人間が着用することを前提として生地の特性を踏まえた上で型を作ります。この型を作るのがパタンナーの仕事。このあとは量産か一品モノかでちょっと工程が変わります。
絵を立体にするというのもなかなか大変です。更にそれを生地で実現するのは結構頭をつかうんですよ^^;どの繊維でどんな糸でどういう組織(織り方編み方や密度などで生地の特性が変わってくるのです)の生地を使おうか?それをどうやって膨らまそうか?どうやって立たせようか?などなど。
更に、中身は動くわけですから、動いたときにどうなるかを考慮しなければなりません。 着れたけど動けない・・・( ̄◇ ̄;) 人形を演じるならともかくw 動くためにはゆとり、もしくはあきというものがなければなりません。あるいは伸縮性。
つまり生地特性によってパターンは変わりますし、ゆとりやあきのとりかたはデザインの維持と相談になります。 ここがパタンナーの力量が問われるところですねー
そして着脱ができなければなりません。 実際縫製検査してるときにあった事例ですが(ということは確認を怠って縫製までしちゃったわけですがw)着れない・・・( ̄◇ ̄;)なんてことになります。 これもデザインと生地により選択肢がいろいろ。
ちなみに量産の場合はパターンメーキングのあとにグレーディングというサイズ展開作業が入ります。これはこれで難しい。。。これをパタンナーがやるかどうかは組織によるかと。あと、そこらへんの量産モノはある程度型が決まってるのでCADでやります。さすがにCAD普及してると思うけど・・・
こう書くとデザイナーさんは楽に見えるかもしれませんが、世の中の流れをキャッチするのはやはり相当いろんな情報を集めていると思うです。。。私は技術専攻だったのでデザイン方面はちょっと疎いσ^_^;でも売れるものをデザインしなきゃビジネスとしては成り立ちませんから、やはりデザイナーも楽ではないと思うのです。また、パタンナーと一緒に考えていく姿勢がなきゃ良い形の服が出来上がりません。
でもってパタンナーさんはデザイナーのイメージを汲み取り、素材とにらめっこし、着脱や人間の動きを考慮した上で最適解をだすという役割を果たします。 よって、パタンナーのほうが面白いという感覚は私ももってます^ ^ でも作業トロいからパタンナーにならなかったけどw
で、どんな職に就いたかというとアパレル業界のテスト屋さんになったと・・・笑
仕事の中で一番面白かったのは、デザイン検品と呼ばれるもの。
パタンナーが頑張ってパターン作成したあとは、実際の生地でまずサンプル品をつくるのです。そこから量産のゴーサインを出す前に、様々な観点からこの製品に起こりうる問題を想定し、それを回避する案を提示していくのがデザイン検品のお仕事。
その観点は人の動きによる力のかかり具合だったり、生地の特性による強度のバランスだったり、素材の組み合わせによるお手入れの仕方だったり(取り扱い絵表示や注意書きのあたり)着用目的に対する懸念事項とその対策だったり・・・ 抽象化するとソフトウェアも同じかなーと思います。
ちなみに中途採用同期のおにーさんと二人で言ってたのが、「一人前の検品担当って、欠点に呼ばれるよね?」でした。 他の人て同じように検品してても見つけるんだよねーって。 その感覚も違いはないなと思ったりしてます。 でもって、見つけるのが楽しいと思ってたかというとそれは違うなぁと。
どっちかというと、こうしたほうがいいよね、こういう対策とりましょうか?って考えてアドバイスするのが楽しかったです。結果を踏まえてどうするか一緒に考えたり提案したり。
だからソフトウェアに対しても、テストだけをするというのではなく、その後どうしたら良いかを一緒に考えたいなぁって思っています。
これのソフトウェアテスト版をつくれと・・・^^;;;が、がんばろ。