Dreamland-夢と想いと小さな工夫

自分の中にある想いだったり日々の工夫だったりをすこしずつ書いていこうかなぁって思ってます。

TOCfEシンポジウムに参加してみました

昨日はTOCfEシンポジウムに参加していました。
「教育のための」ってつきますが、対象は教育者に限らないです。
むしろ日本は教育関係者より企業人のほうが圧倒的に多い・・・笑
(それはそれでいかがなものかとも思ったりはしますがぁぁ・・・
教育関係の方々にも興味をもってほしいなぁと思います。)

第7回教育のためのTOCシンポジウム
http://tocforeducation.org/info/symposium-7/

 

基調講演はMarta Piernikowska-Hewelt さん。
ポーランドで教師・カウンセラーとして10年にわたり重度の脳性麻痺自閉症などの症状や特性を抱えるの子ども達とのコニュニケーションを改善するためにTOCfEを活用していて、今回は事例を交えて普段の活動についてのお話が聴けました。

何らかの特性によってコミュニケーションがうまくできない方々に対して、お互い誤解したまま諦めてしまうのではなく、その人の可能な手段で時間を設けてその人の考えていることを見せてもらうことの大切さが伝わる素敵な内容だったと思います。

懇親会のときにMartaさんに質問ができる機会をいただけたので、「ポーランドの学校では、世間で健常者と呼ばれる子どもたちと障害者と呼ばれる子どもたちが半分づつクラスに存在している状態で授業を受けている」という現状に対して、日本ではそのようなことが実現できていないので、なぜうまく実現できたのか?を質問してみました。
ポーランドでも以前は日本のように普通クラスと特別クラスとで分離していたそうです。そこから小さい規模で活動していき、「子どもの頃から様々な子どもと一緒に学ぶほうがよい」ということを親も子どもも実感するようになったので、現状に違和感を感じなくなったそうです。なぜそのほうがよいと感じるようになったかについては、いずれにせよ子どもたちが大人になり働くようにれば、そこには健常者も障害者も様々な人が一緒に存在していて、一緒に仕事をしていく必要がある。それならば子どもの頃から同じ状態で学んでいくほうがよい。例えば数学の進みが悪くなるとかいうことがあるかもしれない。だけど社会で生きていくために必要なこととしては学校の教科で得ることなんて一部にすぎない。学校の教科よりも様々な人との関わりのほうが学びは大きい。ということを大人も子どもも実感したからだそうです。
そして、短い期間で変化できたわけではなく、現状になるまでには20年かかったそうです。諦めないことって本当に大事だと思いました。

午後の事例発表も家庭や職場や恋愛など(笑)様々な取り組みを聴けて面白かったです。
親子で発表することもあるのがこのシンポジウムの魅力ですね。

あとはワークショップが何人いても楽しめるし学べるし無理やり知らない人と話せるしという仕掛けが入っていて面白かったです。私は暑さ負けしていたから参加できなかったけれども(;・∀・)

今の日本の学校教育にTOCfEを導入するためにはトップを動かさないといけないから簡単には実現できないということを前夜に若林先生から伺いました。だったら学校以外の場で子どもたちに体験してもらうのがよいのだろうなぁと思いました。家庭でも使えるし宿題をするときにも使えるので、親世代に普及させていくのがよさそう。個人的には企業研修に導入したらいいのになぁって思っています。うまく考えられないことで損しているよなぁということは職場でもたくさん起こっているし・・・

大人も子どももいまより上手く考えられるようになって納得のいく選択ができるようになるといいなぁと思うし、自分も鍛えていきたいしサポートしていきたいと思っています。