Dreamland-夢と想いと小さな工夫

自分の中にある想いだったり日々の工夫だったりをすこしずつ書いていこうかなぁって思ってます。

テストの意図を届けよう

JaSST '22 Tokyoで久しぶりに登壇してみました。

講演資料はこちら

実際スライドを作っていったら、伝えたいことがめちゃくちゃあって、
体験談を盛り込んで語り出したら、一人で2時間くらい話しちゃう勢いでした・・・

なんとか40分に収めたつもり・・・収まっていなかった・・・orz

個人的に伝えたかったこと

  1. テスト設計の過程を見せよう
  2. Whyを明確にしているのに伝わらないWhyを探ろう
  3. 人の考えや解釈は十人十色、そして人は忘れる生き物

1. テスト設計の過程を見せよう

テスト設計しました!と言って、いきなりテストケースをどどどーんと提出して、レビューお願いしますって言っていませんか?
そうすると情報量がたくさんすぎて、さらにコピペなどで情報量増やしているから、確認する側はとてもつらい思いをして頑張って確認しているんだよ。
結果として、確認する側が、確認する時間が足りなくなってフィードバックが返せなかったり、余裕がなくなって厳しい反応を返してしまったりしているよ。
だから、段階的にちょっとずつ、完全な成果物でなくていいから、自分が考えたことをチーム内で共有しながら進めよう。

2. Whyを明確にしているのに伝わらないWhyを探ろう

例えば、仕様書に沿ってテストケースをつくれば、結果として仕様を網羅したテストケースになるという主張は、よさそうに思うけれども、多くの人は「そうじゃないよね」と思っている、そのように、よさそうに思うけれども不十分でイマイチ納得がいかない説明に遭遇したことはありませんか?
周りが納得していなさそうであれば、事実や見解を因果関係で示して主張を検証してみよう。
同じように「従来通り」とか「優先」とか「網羅」という言葉がでてきたときに、それは100%成立するのか?なにか前提はないか?さらに先の結果はどうなるのだろうか?ということを考えて、検証しみよう。

3. 人の考えや解釈は十人十色、そして人は忘れる生き物

自分が持っている意図を自分なりに伝えたら必ずしも伝わるわけではないし、仮に論理的に伝えたとしても伝わらないこともあるし、その場では認識共有できても他の仕事に追われて忘れちゃうこともあるよ。
だから成果物1回確認してもらえば完成品!ではなく、一方的に伝えるだけでもなく、成果物を何度もたたき台にして、みんなで理解を深めて、成果物をみんなで育てよう。

他にもいろいろ・・・

伝えたいことはたくさんあり、いろいろ盛り込んだせいで説明がふわふわ中途半端になっちゃったなーとは思っています。。。難しいですね。
「実はみんな考えている!伝えたいことが隠れているだけだよ!」も伝えたかったひとつで、考えられないと言って逃げずに、伝える側も受け取る側も余裕をもってじっくり共有できると本当はいいよね・・・と日々思っています。

仕様書があるとその記述に沿ってテストケースの構成を組んでしまって、枠ができちゃって発想が止まるとか、気づいたことを盛り込めないとか、気づいたことをなんとなく差し込んでしまうとか・・・職場でもテスコンでも同じ現象をよく見ます。
そういう現場あるあるに対して、こんなことをしてみるといいんじゃないかな?を簡単に紹介してみました。
もちろん、ガチにテスト設計したら示した例じゃ済まないです。(実際、例を作るときに思わずガチに走りそうになった・・・)でも、いきなりはできないから・・・簡単な例を示すことで、身の回りでできることを探すきっかけになってもらっていたら嬉しいな、と思っています。

今回の講演資料を考えているときに、たまたま智美塾でも同じネタでテスト設計する宿題もあり、講演の中で例に挙げていた「雑な絵」を描きました。こんなに雑でもいいんだよ、という例なので、この絵にツッコミを入れたい人は多いかもしれません^^; 参考までに添付しておこうかと。

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話題沸騰ポット要求仕様書 (GOMA-1015型) 第7版 を参照して描いた雑な絵

職場だともっと「なんじゃこりゃ」と言いたくなるような、○と→とで登場するなにか(概念だったり実体だったり)を書いて自分の理解を描くこともあります。そんな図でも、その場で議論が始まったら心の中でガッツポーズしちゃう。
その昔、SQiP研究会でそんな雑な図をホワイトボードに描いて認識共有したら、発表のときにその図(を写真に撮影したもの)を発表資料に載せられそうになり、「頼むから清書してください・・・」とお願いしたことがありましたねぇそういえば・・・

逆に、私はひたすらテキストで(それも口語で^^;)つらつら書き出す傾向があります。テキストで書くときはひたすら考えている最中で、その時点で出力を急がれてしまうと、その垂れ流し状態を出さざるをえないことがあります。私と同じように、本当は図にできるんだけども、図にする余裕がないなど、なんらか構造にできない理由があると思うので、構造を見せないとわからないと突っぱねるのではなく、一緒に作ってみるという歩み寄りができたらよいかもしれません。 https://blog.hatena.ne.jp/shiozi/shiozi.hatenablog.com/

私も日々修行中です。うまくできないこともたくさんあります。みなさんといろいろ学んで、少しずつ良い方向に変えていけたら嬉しいと思っています。